イーサリアムのイスタンブールが実装完了-変更点と価格への影響は?

イーサリアムのアップデート「イスタンブール」が12月8日に無事に完了しました。メトロポリスアップデートの3つ目のアップデートとなります。

この記事では、イスタンブールでどのようなアップデートがなされたのが解説するとともに、この変更による価格への影響を考えていきます。

なおイーサリアムの将来性について知りたい方は下記のリンクで解説しています。

イーサリアム(Ethereum)の今後の価格予想-2020年に15万円に到達する理由-

アップデート「イスタンブール」とは?

イーサリアムのアップデート「イスタンブール」は、メトロポリスアップデートを細分化した中の3つ目のアップデートです。

アップデート名称 時期
メトロポリス(Metropolice)ビザンチウム(Byzantium)2017年9月
コンスタンティノープル(Constantinople)2019年2月
イスタンブール
(istanbul)
2020年12月

もともとメトロポリスは、大きな1つのアップデートでしたが、あまりの変更量の多さから、徐々に細分化していき、現在では3つに分かれています。

なお、イスタンブール実装完了後さらに、ベルリンと呼ばれるアップデートが追加されています。

イーサリアムは最終アップデート「セレニティ」を控えていますが、まだまだ道のりは遠いと言えそうです。

イーサリアムのセレニティはいつ実行?キャスパー・シャーディングの予定

イスタンブールのアップデート内容

コンスタンティノープルの実装後に提案された、イスタンブールですが、下記のEIPが実装予定です。

30以上のEIPが予定されていますが、代表的な4つのEIPを紹介します。

❶. EIP 1057 ProgPoW

イスタンブールで最も重要なアップデートはProgPoWです。過去何度か提案されていたものが、実装することが正式決定された形です。

イーサリアムにProgPoWの実装が決定。実施時期や仕組みについて解説

これは、マイニングマシンのASIC耐性を高めるアップデートです。

ASIC耐性とは?
マイニング専用マシンASICを用いても、マイニング効率が上がらないアルゴリズムを備えること。

イーサリアムの、現在のEthashと呼ばれるアルゴリズムは、もともとは、ASIC耐性を備えたアルゴリズムとして誕生しました。しかし、現在では、マイニングマシンも進化し、GPUマシンの50%以上ASICマシンは効率が良くなっています。

特定のマシンのみ効率的にマイニングが可能になると、マイナーの寡占化が進みます。特定の集団が力を得ると、マイニングを放棄することで開発を妨害したり、敵対的なハードフォークを進めかねません。

これらは、ビットコインで起きていることであり、マイナーが分散化されていることは、セキュリティにとってとても重要です。

このアップデートで、ASICマシンであっても20%程度しか効率化しないようなアルゴリズムに変更しようとしています。

❷. EIP-616 EVM(イーサリアム仮想マシン)の変更

EVMはイーサリアム仮想マシンですが、簡単に言うと、プログラム言語の翻訳機だと思ってください。

詳しくは下記で解説しています。

イーサリアムのEVMとは何か? 初心者にもわかりやすく図解

この翻訳機で、適切なエラーチェックができることが開発する上では大切です。このアップデートによって、コード実装の分析を安易にし、実装コストを削減します。

❸. EIP-1108 Gasコストの削減

イーサリアムは度々ガスコストの増加に直面しています。ビットコインにおけるトランザクション手数料だと思って貰えば問題ないです。

詳しい仕組みは下記で解説しています。

イーサリアムのGas(ガス)の仕組みを図解。設定額の目安や計算方法を解説!

この価格が高くなり過ぎれば使い物になりませんから、このコストの削減は急務です。

❹. EIP-1559 ETH1.0向けに手数料マーケットの変更

この変更は、現在のオークション型の手数料市場を変更することが目的です。

イーサリアムの手数料は、トランザクションが増えれば増えるほど高騰するようになっています。それらをETH1.0に向けて変更を加えます。

この変更によって、ユーザーは不必要な手数料を払う必要がなくなります。


重要な4つEIPを紹介しましたが、全てのEIPを確認したい方は、githubで確認することができます。

直前のアップデート「コンスタンティノープル」の影響は?

直前のアップデート「コンスタンティノープル」は、2019年2月にが無事に完了しました。

コンスタンティノープルは、EIP1234と呼ばれる大きな変更がありました。この変更はマイニング報酬を4ETH→3ETHに変更し、採掘難易度を高くする変更でした。

EIPとは?
EIPとは、Ethereum Improvement Proposalsの略で日本語に直すとイーサリアム改善提案となります。イーサリアムはいくつもの改善プランが平行に開発されています。

イーサリアムのコンスタンティノープルとは何か?わかりやすく解説

つまり、需要と供給で言うところの、供給サイドが減少するわけです。ミクロ経済学的には、価格は高くなります。

10分で分かる「ミクロ経済学 」入門 | 初心者にも分かりやすく基礎を解説

さらにはEIP145などイーサリアム仮想マシンの性能向上などの変更も含まれており、イーサリアムの需要面でも高まると考えられます。

つまり供給面と需要面において大幅に改善しています。価格にポジティブに働かないはずがありません。よく過去のアップデートでは、あまり価格の変動がなかったと言われていますが、過去のアップデートではマイニング報酬の減額は行われていません。

実際に下記がアップデート付近の価格推移です。マイニング報酬が減ることによって価格がほぼ1.5倍に切り上げています。これはEIP1234によって供給量が2/3になったことによる影響をそのまま表していると言えるでしょう。

イスタンブールで価格はどう変化したか?

イスタンブールアップデートが実装される前後の価格チャートです。価格を見ると徐々に上昇していることが見て取れます。

しかし、コンスタンティノープル実施時に比べると影響は限定的だと考えます。

その理由は今回のEIPでは、マイニング報酬の減額と言ったような、需給に直接影響を与える変更はありません。あくまで開発者がより快適にアプリを作るための仕組みを構築したと言えます。

つまり、アプリを快適に作れますから、もちろん中長期で見れば良い影響を与えます。しかし、短期的に急激に上がることは望めません。あり得るシナリオはゆっくりと全体相場に合わせて上昇すると予想できます。

もし購入するのであれば、まだまだ遅くないですし、タイミングを見ながら購入するというのでも良いでしょう。

 

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まとめ

イーサリアムのアップデート「イスタンブール」についての解説と、価格への影響について考察しました。

イーサリアムの開発は、進んでいるとはいえ難航しており、最終アップデートに向けてはまだ時間を要しそうです。最終的にはPoWからPoSへの移行が予定されてはいるものの、まだまだ検証が必要そうです。2020年に向けてどれだけ進んでいくのか、注視したいと思います。

イーサリアム(ETH)のロードマップ。4つのアップデートの内容と2018年以降の内容を詳細に解説。

次のアップデート「ベルリン」については追って記事にしたいと思います。

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