ビットコインの仕組みを分かりやすく図解 -マイニング・採掘の仕組みも解説-

ビットコイン(BTC)の仕組みは非常に難しいと思っている方が多いのではないでしょうか?

しかし実際にビットコインの仕組みを紐解くと「実にシンプル」です。

ビットコインを世界で初めて提唱した「サトシナカモト」という匿名の人物は、ビットコインの仕組みは限りなくシンプルで分かりやすくすべきだと考えていました。実際にビットコインは、他のどの通貨よりもシンプルな仕組みで分かりやすいです。

この記事では、ビットコインにこれから投資しようと思う初心者の方でも、前提知識なしで理解できるように図解します。ビットコインの革新性や将来性を必ず理解できます。

ビットコインはP2P(Peer to Peer)決済を可能にした仕組み

ビットコインは、サトシナカモトと呼ばれる匿名の人物が、インターネット上に、「ビットコイン: Peer to Peer(P2P)の電子決済システム」という論文を公開したことから始まります。

わずか10ページにも満たないこの論文は、多くの開発者たちから支持を集め、有志によって論文を元にビットコインが開発されました。

原文は下記のリンクで読むことが可能です。

Bitcoin:Peer to Peer electric cash system

ビットコインは通貨という側面のみ注目されがちですが、論文のタイトルにある通り「Peer to Peer(P2P)で電子決済できる仕組みが、ビットコインの中心となる仕組みです。

Peer to Peer(P2P)型とは?

ビットコインに用いられる中核技術は、Peer to Peer(P2P)です。

このP2Pは、そこまで新しい技術ではなく、古くからインターネットの世界には存在しました。

この仕組みを簡単に説明すると、ネットワークの人(ピア)と人(ピア)が直接繋がって、情報をやり取りできる仕組みです。

一方でクライアントサーバー方式とは、中央管理されたサーバー方式を経由して通信を行う仕組みです。例えばLINEでも、あなたと誰かのやり取りは、LINEが管理するデータサーバーを一度経由することとなります。

Peer to Peer(P2P)
ネットワークの点(ピア)と点(ピア)が直接結びついて情報をやり取りするネットワーク構造。Skypeなどに用いられている技術

Peer to Peer(P2P)のメリット

P2Pは、分散管理技術とも呼ばれ、情報の断片を、すべての人が保有しています。

誰かのコンピューターが仮にハッキングを受けたとしても、その他の99%のコンピューターが生きていれば、そこから復元することができます。P2Pのメリットは、外部からの攻撃から強いことです。もし攻撃を受けたとしても、サービスが止まることはありません。これを「ゼロダウンタイム」と呼んでいます。

Peer to Peer(P2P)のデメリット

P2Pのデメリットは、情報の信頼性が担保できない点です。ある人とある人が直接繋がり通信を行わなくてはいけません。悪意のある情報を埋め込み送信したりすることが安易にできてしまいます。

クライアントサーバー方式であれば、悪意のある通信は削除して、規約違反としてそのユーザーを罰すれば良いですが、P2Pの場合はそうはいきません。顔の見えない物々交換の世界か、流通市場が整ったマーケットかくらいの違いがあるわけです。

インターネットでP2Pの仕組みが用いられているのはごく僅かしかありません。その理由が、上記の通りセキュリティの問題です。

Amazonで安心して買い物ができるのは、これから説明するクライアント・サーバー方式が採用されているからです。

クライアント・サーバー型とは?

クライアント・サーバー型とは、中央管理サーバーに、利用者全員がアクセスして情報をやり取りする方法です。

クライアント・サーバー型
中央管理サーバーに、人々がアクセスし情報をやり取りする。
人と人とは直接繋がらずに、中央管理サーバーとのみ、通信を行う。

クライアント・サーバー型のメリット

クライアントサーバー方式が、多くのインターネットサービスで採用されている理由が、通信の情報を改ざんされないように監視して、「情報の信頼性」を高めるためです。

例えばLINEで、あなたが送った内容が、もしハッカーにより変更され誰かに送られることを考えてください。多くの人がサービスを利用しなくなるでしょう。そのため中央サーバーを徹底的に管理することで、通信の信頼性を担保しています。

LINEくらいなら、改ざんされても良いじゃないか?と思うかもしれませんが、例えばAmazonなどの通販を考えてみてください。ハッキングにより高額な商品を買われてしまっては、たまったもんではありません。

クライアント・サーバー型のデメリット

クライアントサーバー方式のデメリットは、中央サーバーに攻撃を受けた際に、利用しているユーザー全体に影響を受けることです。

例えば、中央サーバーがハッキングされて、もしダウンしてしまえば、そのサービス全体が停止することとなります。クライアント・サーバー型は、監視しやすいメリットがある一方で、中央で集約管理をしているので、ハッキングされれば影響が全てに波及するというわけです。

ここまで長く「通信形式」について説明した理由は、ビットコインのP2Pで決済できることが、いかにすごいことかをか理解するためです。

P2Pは、ビットコイン誕生以前はセキュリティに問題があり、精度の高い取引や決済には向いていないとされていました。特に通貨のやり取りは、P2Pで行うことは不可能だとされていました。

しかし、ビットコインは、P2Pの技術を拡張することによって、これらを実現しています。

では、どのようにビットコインはP2Pで決済を可能にしたのか見ていきます。

「銀行」はクライアント・サーバー型

ビットコインはP2Pで決済をする仕組みを提供すべくして誕生しましたが、既存の決済機関である銀行の仕組みをまず理解する必要があります。

銀行は先ほど説明した通り、まさに「クライアント・サーバー型」のシステムです。

中央管理者である銀行がすべての取引の元帳を管理しています。

下記の通り田中さんから山田さんへ5000円のお金を送金する場合、現金が移動してるのではなく、中央管理者が元帳を書き換えているだけです。

P2Pで決済することの何がすごいのか?

P2Pで決済できることの何がすごいのか、まだ理解ができないかもしれません。

P2Pで決済するには、先ほども述べた通り、大きく下記の問題があり今まで実現できていませんでした。

P2P型で決済することの問題点
中央管理者がいない中で取引の正しさをどのように証明するのか?
取引のセキュリティをどう担保するのか?

この問題は、お金を扱う取引では大きな問題です。例えば先ほどの例で言えば、5000円の送金をしたはずなのに、受け取れてないと言われた場合、銀行が監督者として証明してくれます。

しかし、P2Pのように管理者がいなければ何が正しかったのかわかりません。つまり、取引の正しさを証明できる仕組みが必要になってきます。

ビットコインのマイニングとは?取引の正しさを証明する仕組み

ここからビットコインの核ともなる技術に迫ります。その技術は「マイニング」です。

ビットコインにおけるマイニングはプルーフオブワーク(POW)と呼ばれるアルゴリズムが用いられており、この仕組みによって取引の正しさをP2Pで証明することを可能にしています。

ビットコインのプルーフオブワーク(PoW)の仕組み

ビットコインのマイニングは、取引を承認するために行われます。

多くの取引(100-1000の取引)がまとめられたデータの塊を、1つのブロックとして、そのブロックを正しいと承認する際にマイニングが必要になります。

ちなみ新規ビットコイン取引リストの実況更新にて、新規の未承認取引を確認することができます。これはあくまで未承認取引で100~1000の取引が一つのブロックにまとめられて、マイニングと呼ばれる承認作業を行います。

ブロックを承認するには、1つ前のブロックが持つ暗証番号(ハッシュ値)を解読しなくてはなりません。この解読は、ランダムな文字列を総当たりするようなものなので、コンピューターのパワーを多く使って行われます。

1番最初に解くことができた人が、ブロック承認者となり報酬として現在だと「12.5BTC」受け取ることができます。

ちなみに承認されたブロックについては右記のサイトにて確認することができます。ブロックエクスプローラに承認済みのブロックが追加されていきます。また採掘したマイナーについても確認することができます。

重要な点は、発行された12.5BTCは、膨大な電力と、多くのコンピューターを使って、ようやく発行できるという点です。ゴールドと同じように、この労力・エネルギーこそが価値の裏付けとなっています。

【図解】誰でもわかるプルーフ・オブ・ワーク(proof of work)の仕組み

ビットコインはなぜ改竄が難しいのか?

ここまで理解できたとしても、なぜ改竄が難しいのかまでははっきりと理解できないかもしれません。

ここまでをおさらいすると下記の通りの手順でブロックが承認されます。

  1. 100~1000個の取引が一つのブロックにまとめられる
  2. 承認済みのブロックに新規のブロックを追加するために、マイナーはコンピューターで膨大な計算を行う
  3. 膨大な計算を経て最初に暗号を解いた人が、「ブロックの承認者」となり12.5BTCの報酬を受け取る

しかしここで重要な点は、「マイナーが解くべき暗号」の生成方法です。生成方法は下記の通りです。

ハッシュ関数 (直前ブロックのハッシュ値A, 新ブロックに含まれる取引記録の指紋B, nonce値)

→「新規ブロックのハッシュ値(※マイナーが解くべき暗号)」

ハッシュ関数とはSHA256と呼ばれる方法で生成されます。SHA256ハッシュ生成ツールで「入力」に適当な数値を入れてハッシュ生成を押すとハッシュ値を出力することができます。

ハッシュ値は「マイナーが解くべき暗号」だと思ってください。ここでのポイントは新しいブロックの暗号を生成するために、「直前のブロックのハッシュ値」「新ブロックに含まれる取引記録」「nonce値」が含まれていると言うことです。nonce値は直前のブロックの正解の文字列です。

つまり、過去のブロックを改ざんしようとすると、ハッシュ値(マイナーが解くべき暗号)も変化するため、再びそれ以降の暗号を全て解き直す必要があります。

ここら辺の仕組みについてより詳しく知りたい方は、下記リンクで詳しく解説しています。

【図解】誰でもわかるプルーフ・オブ・ワーク(proof of work)の仕組み

膨大な電気代が必要となりますから、マイナーは改ざんするために膨大な計算力を使うよりも、新規のマイニングで報酬を得た方が圧倒的に収益が良いのです。

つまり、取引記録を改ざんしようとするインセンティブが働かない仕組みとなっています。ちなみに過去一度も取引記録に悪意のある改竄があったことはありません。

ハッシュパワー とは?

「マイニングプール」の画像検索結果

マイナーのコンピューターは膨大

ハッシュパワー とは簡単に言うと採掘力です。
つまり、ビットコインのマイニングに使用しているコンピューターのパワーがハッシュパワー となります。

このハッシュパワーが高いと、暗証番号を早く解ける確率が上がり報酬を得やすくなります。上の写真は、マイニングを行う企業のコンピューターです。膨大な数のコンピューターで計算を行なっていることがわかります。

これほど苦労して採掘したビットコインだからこそ、仮想通貨の王者として価値を維持しているのです。

マイニングプールによる競争

ビットコインのマイニングは個人のコンピューターでは到底できません。

発行量のほぼすべて、マイニングプールによって行われています。
マイニングプールとは、マイニングを専門に行う企業や、集団によって採掘されているということです。

BLOCKCHAIN.com

BTC.comが16.3%、AntPoolが14.9%のハッシュパワー(ハッシュレート)を担っています。マイニングプール同士で25BTCの報酬を巡って絶えず採掘競争が行われています。

ビットコインの半減期の仕組み

ビットコインは4年の半減期ごとに、マイニング報酬が半分になります。ビットコインの発行開始時の2008年は、報酬は50BTCでしたが、2012年に25BTCとなり、2016年に12.5BTCとなりました。次の半減期は2020年となります。

ビットコインは、半減期を繰り返し新規の発行が徐々に減っていきます。そして、2100万BTCて上限となり、それ以上発行されないと決まっています。

コンピューターの性能進化は、指数関数的に進むというムーアの法則が一般的です。その性能進化と歩調を合わせて、報酬が半減します。

技術進歩により、採掘コストが仮に1/2になったとしても、新規発行されるビットコインが1/2になっているので、価値が担保されるのです。すごい仕組みですね。

ビットコインの特徴やメリット

ここまで読まれた方は、既存の銀行の仕組みでも十分サービスに不満はないし、わさわさビットコインなんていらないのではないか? 複雑な仕組みを作る必要があるのか?と思う方もいるでしょう。

しかし、決済をP2Pで実現できることで下記の通り3つの大きなメリットがあります。

  1. 手数料の削減
  2. 国際送金の迅速化
  3. デフォルトリスクの軽減

順番に説明していきます。

❶. 手数料の削減

まず、ビットコインの大きなメリットとして、取引手数料が削減可能です。

既存の銀行の仕組みでは、必ず送金や入金に銀行に手数料を払わなくてはいけません。しかし、ビットコインのようにP2Pで直接やりとりができれば取引手数料を削減できます。

❷. 国際送金の迅速化

ビットコインによって、国際送金にかかる時間とコストを大幅に削減できます。

既存の銀行で国際送金を行うには、コルレス銀行とよばれる、各国にある国際送金専用の銀行を通して、各支店に送金されます。

そのため送金に膨大な時間がかかりますし、手数料も数千円規模でかかります。さらには、新興国などは、入金までいくつもの銀行を迂回しなければならず、ドル建てで送金せざるを得ない状況が存在します。

ビットコインは、すべての国で使えますから、多くの国にとってメリットがあります。

❸. デフォルトリスクの軽減

日本人にとっては、そこまで脅威ではないかもしれませんが、多くの国が財政破綻さる可能性があり、自国通貨を信用できない国もまだまだ多いです。

ビットコインは、発行数量が2100万枚と決まっているため、ハイパーインフレになるリスクが極めて低く、新興国にとって安全な資産として認知されています。

日本では日本円1万円の価値が、明日も1万円であり続けると信頼されていますが、多くの国では1万円が明日には無価値になるかもしれないリスクを抱えています。ビットコインは、そのような国にとっては大きな資産的価値を有すでしょう。

ビットコインの将来性と今後の価格

ビットコインの価格は、多くの人が気になる事だと思います。

しかし私から言えるのは、ビットコインは依然として長期的にはポジティブであり、成長余力がまだあるということです。

その理由について、詳しくは下記のリンクで解説していますが、簡単に言うとビットコインの時価総額はたかだか10兆円程であり、他の資産クラスタと比較して低すぎると言う点です。

ビットコイン(BTC)は今後いくらまで上がるのか? 時価総額から将来性を考える

ゴールド(金)の時価総額は850兆円です。どう考えても、目指すべき役割として価値がまだ低すぎると考えています。10-20倍はまだまだターゲットとして射程範囲内です。

ビットコインは長期的な目線で投資する

ビットコインは短期では全く予想ができません。

個人トレーダーが勝てる値動きではないと言った方が良いかもしれません。先ほど説明したようにビットコインは他の資産クラスタと異なり時価総額が小さいです。

仕手筋によって簡単に値動きはコントロールできます。過度に売り買いを繰り返して、短期で利益を積み上げるのは、リスクがあります。

よってビットコインは長期的な目線で投資することをオススメします。長期投資をするのであれば、セキュリティの高い日本の取引所で取引することをお勧めします。

私がオススメしたい取引所は、Liquid(リキッド)です。安全性が高く、現物ビットコインの取引高がNo1です。

Liquid公式サイトでビットコインを買う

口座解説・登録方法は下記のリンクにて解説しています。

Liquid by Quoine(リキッドバイコイン)の登録・口座開設方法と使い方 -入金方法・買い方・送金方法-

まとめ

ビットコインの仕組みについて解説しました。ビットコインとは何か?と聞かれたらシンプルに答えるならP2Pで決済可能な通貨システムであると答えます。

既存の銀行決済は、中央管理者によって管理され、その管理コストは膨大です。人と人の物々交換のような仕組みが、ビットコインでは分散化された方法で実現しています。

そこに使われている技術は、やや複雑に見えますが、実にシンプルです。マイニングと呼ばれる競争メカニズムによって取引の正しさを担保しています。

さらにその取引を変更しようとすると、莫大なコストがかかるという、シンプルな懲罰システムによって、システムを維持しています。

他の仮想通貨では、ビットコインのデメリットを解消するために、様々な仕組みが提案されていますが、その多くが上記メリットを殺しています。これだけシンプルでわかりやすいからこそ、崩しにくいエコシステムを維持することができるというのは、社会の仕組みにおいてもそうかもしれません。

そうか、資本主義がここまで発展したのも分かりやすさだったという学者がいることも頷けます。

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