リップル(XRP)とは? 将来・今後について中立的に包括的に解説する

リップル(XRP)は、日本国内で非常に人気のある仮想通貨ですが、なぜここまで人気が高いのでしょうか?

この記事では、リップル社が開発する製品やサービスについて解説するとともに、その将来性や今後について可能な限り中立的に解説します。多くの記事が、「リップル社が提供する製品」と「XRPの価格」との関係について言及していませんが、この記事では詳細に解説していきます。

この記事を読めば下記の4つのことを理解できます。

  1. リップル社が提供する製品とは何か?
  2. リップル社が提供する製品とXRPの関係
  3. リップル社のビジネスモデルについて
  4. XRPの価格は今後上昇するのか?

リップル社が提供する製品とは?

リップルは銀行向けに3つの製品を開発しています。国際送金を低コストで迅速に行うためのツールを開発しています。

そして、それらを普及させるために日々活動をしています。3つの製品は下記の通りです。

  • xCurrent
  • xRapid
  • xVia

xCurrentとは?

xCurrentは、リップル社の主力製品です。国境を超えて迅速にお金を移動させることができます。Ripple NetやRipple Blockchainを利用しますが、XRPは使用しません。

銀行はこのソフトを気に入り、多く採用されていますが、XRPを使用することはなく、あくまで国際送金のコストを削減するためのツールとして採用しています。

xRapidとは?

xRapidは、唯一XRPを使用する製品です。銀行に預けている準備金を減らすのに役立ちます。

しかし、多くの銀行がXRPのボラタリティのリスクから採用していません。

xViaとは?

xViaは、xCurrentと少し似ています。

銀行以外のエンティティ(企業やプロバイダ)と迅速に送金するためのプロダクトです。

100以上の提携銀行が採用

リップルが開発する製品はとても魅力的です。100以上の銀行が採用しています。

しかし、注意しなくてはいけないのは、採用されているのは「xCurrent」だということです。

xCurrentでは、XRPを利用しません。実際に、XRPを使用する製品である「xRapid」を使用しているのは、メキシコのCuallixという小さな「銀行以外の金融機関」だけです。

※2019年に入り英国のEuro Exim銀行が、唯一採用を発表しましたが、この銀行はセントルシアというカリブ海のタックスヘイブンに籍を置く、ものすごく小さく怪しい銀行です。とてもポジティブなニュースとは思えません。

もちろん、xCurrentとxRapidを繋げることは、ビジネスプランとして提示されています。しかし、現状では具体性のあるプランが示されていません。

リップル社が提供する製品とのXRPの関係

リップル社が提供するこれら3つの製品とXRPはどのように関係しているのでしょうか?

まず先ほども説明した通り、XRPを使用したリップル社の製品は「xRapid」のみです。つまりXRPの価格に直接的に影響を与えるのは「xRapid」のみということになります。

これからXRPに投資をしようと思うのであれば、xRapidについて深く理解する必要があります。

xRapidって結局何?図解

xRapidは国際送金を行う際に、下記の一連の機能を提供します。

  1. 自国通貨をXRPに変換する
  2. XRPを送金する(※自国通貨の送金と異なり高速に処理できる)
  3. XRPを送金先通貨に変換して銀行に振り込む

つまり、法定通貨を一度XRPに変換することによって、国際送金を高速に処理し、さらには送金先の通貨に変換する機能まで提供しています。例えば、日本のある金融機関が、アメリカの金融機関へ送金する申請を行った場合、日本円をXRPに変換し、XRPをアメリカへと送金し、XRPをアメリカドルに戻すという処理を行います。

XRPはブリッジ通貨と呼ばれている理由はここにあります。送金する際に一度XRPへと変換することで、送金を約4秒と短い時間で行えるようになります。

xRapidを銀行は採用するのか?

XRPの価格の上昇にはxRapidの採用無くしてありえません。ではxRapidを銀行は採用するのでしょうか?

それはかなり難しいのではないかと考えます。

その理由は、ボラタリティのリスクです。XRPはブリッジ通貨である以上、価格の変動は銀行にとって非常にネガティブです。送金するたびに価格変動のリスクを被るわけですから、XRPを保有し続けるメリットはありません。

もし、ブロックチェーン技術を使い素早く送金したいのであれば、少なくとも1ドルにペッグしたステーブルコインの方が良い選択肢となるでしょう。

ステーブルコインとは?
法定通貨にペッグした仮想通貨。例えばドルペッグされて他仮想通貨は、1ドルと交換することを保証されているため、必ず1単位が1ドルと連動する。価格変動のリスクを負いたくない場合はステーブルコインを利用する。

xRapidの採用が進むとXRP価格は上がるのか?

ここで一つの疑問が浮かびます。「xRapidを採用すると、XRPの価格が上昇するのか?」という疑問です。

残念ながら、その答えは「NO」です。まずxRapidの採用が進むこと自体が、先ほども説明した通り非常に難しいですが、もし仮にxRapidがプラットフォームとして確立したとしてもXRP価格の上昇は厳しいでしょう。

なぜなら銀行は、送金を行う時のみXRPを調達すれば良いからです。わざわざ価格変動のリスクがあるXRPを長期間保有するメリットはありません。そのため必要な時のみ、XRPを購入し、送金が完了したのちに、すぐさまXRPを売却することになります。

詳しくは下記のリンクで説明していますが、XRPの需要はリップル社が提示する現在のビジネスモデルでは、「限定的」と言わざるをえません。リップル社の製品が普及したからといって、XRPの価格が上昇するとは断言できないのが現状です。

XRP(リップル)の売り圧がどれだけすごいのか? 価格上昇が難しい根拠

リップル社のビジネスモデルについて

リップル社の売り上げの大部分を占めるのがXRPの売却益です。つまりリップル社は先ほど説明した製品群から利益を生み出していません。

本来であれば、ビジネスは利益を生み出せなければ持続が不可能ですが、XRPの50%以上を握っているリップル社はXRPを順次売却することによってビジネスを推し進めています。

どんなベンチャー企業であっても、創業期は売り上げを生み出すことはありません。むしろビジネスを確立するために製品の開発に邁進するわけですが、リップル社は膨大なXRP売却益がありますから、資金に困窮するどころか莫大な資金を湯水の用に使っているという状況です。

ではリップル社の現在のビジネスモデルについて図解したいと思います。リップル社のビジネスは下記の図の通りです。

詳しくは、下記のリンクで解説していますが、リップル社は事実上の「パンプ&ダンプ」スキームとなってしまっています。名目上はビジネスの拡大のためとうたっていますが、XRP売却益を拡大するために、宣伝活動をすることに重きが置かれてしまっています。

XRP(リップル)は詐欺(スキャム)なのか? ビジネスモデルを図解

XRPの価格は今後上昇するのか?

今まで説明してきた通り、リップル社のビジネスが仮にうまくいったとしても、XRPの価格へ与える影響は限定的です。その理由は下記の通りです。

  • xRapidが銀行に採用されるのはかなり難しい
    XRPの価格変動のリスクを銀行は負いたくないため
  • 仮に採用されたとしても、銀行がXRPを保有しない
    銀行送金を行うときだけ、XRPを調達しすぐに売却してしまう

また、現状のリップル社のビジネススキームは「パンプ&ダンプ」と言わざるをえません。目指すべきビジョンが異なっていたとしても「実情の」ビジネスモデルは、詐欺的なスキームとなってしまっています。

これらの理由からXRPへの投資をすることは、現状ではあまりおすすめできません。XRPを保有し続ける必要性がある「トークンエコノミー」を提示することができなければ、価格の上昇は難しいでしょう。

XRPが上昇しにくい理由について詳しくは下記のリンクで解説しています。

リップル(XRP)が将来的にもう上がらない8つの理由【2019】

リップル(XRP)とビットコイン(BTC)の違い

リップル(XRP)は上記で説明したように、銀行間送金を低コストで実現することを目的として作られました。

一方でビットコインは、送金を低コストで行うことを目的としていません。ビットコインが開発された目的の一つが、暗号技術によって通貨を発行することにあります。

簡単に言うと、リップルは既存の銀行システムを最適化するために開発された技術で、ビットコインは既存の通貨を模して作られた技術と言うわけです。

  • リップル(XRP):銀行間送金を低コストで行うために開発された技術
  • ビットコイン(BTC):既存の通貨を模して作られた技術

詳しいビットコインの仕組みに関しては下記のリンクで解説しています。

ビットコインの仕組みを分かりやすく図解 -マイニング・採掘の仕組みも解説-

【違い1】台帳管理システム

  • リップル(XRP):分散型台帳(Distributed Ledger)
  • ビットコイン(BTC):ブロックチェーン

ビットコインは台帳をブロックで管理するブロックチェーンを用いています。Rippleはブロックチェーンではなく、より広義の意味を持つ「分散型台帳」(distributed ledger)を用いています。リップルではこの分散型台帳は「XRP Ledger」と呼ばれています。

【違い2】承認システム

  • リップル(XRP):プルーフオブコンセンサス(Proof Of Consensus)
  • ビットコイン(BTC):プルーフオブワーク(Proof Of Work)

ビットコインの承認システムは、プルーフオブワーク(Proof of Work)という仕組みを用いています。

直訳すると仕事量による証明です。より仕事を多くした人が報酬を得ることができます。しかしながらこのシステムは、消費電力が膨大になる問題が存在します。同じ決済システムのクレジットカードと比較すると1つの決済にかかる消費電力は5000倍と言われています。

Christopher Malmo氏がウェブメディアのMOTHERBOARDに発表した数値では、2015年時点でビットコインのトランザクション1回あたりに必要な電力量は米国の平均的な家庭が1日に利用する電力量の1.57倍に相当するという。つまり、ビットコインで何らかの行為をするたびにそれだけの電力量が世界のどこかで消費されているということだ。同様に決済時に電力を利用するクレジットカードと比較すると、クレジットカードの約5千倍に以上に相当するという。

電力消費から見たビットコインの持続性

リップルは、プルーフオブコンセンサス(proof of consensus)という承認システムを用いています。

ビットコインブロックチェーンとは異なり、コンピューター計算による取引の承認(マイニング)を行うのではなく、承認者(validator)による投票で承認が行われます。ここでは、80%以上の承認者が有効と判定した取引のみを台帳に記録しています。この仕組みにより、数秒以内という非常に速い時間で、余分な電力の消費もなしに、取引を承認することが可能となっています。

承認者はリップル者が選定したUNL(Unique Node List、ユニーク・ノード・リスト)が行なっているため、部分的に中央集権化されていると言えることができます。しかしながら現在はリップル社が選定していますが、今後は第三者機関が選定するよう移行しようとしています。またUNLの数を増やすことで安全性を担保しようとしています。

【違い3】決済スピード

  • リップル(XRP):数秒
  • ビットコイン(BTC):10分

ビットコインはプルーフオブワークという仕組みを採用しているため、決済に必ず10分かかります。一方でリップルは選定された承認者が承認を行なっているため決済は数秒で終了します。

すぐに送金を確認できるという点では割り勘などもキャシュレスで行えるなど、ビジネス的な広がりが大きいと言えます。

【違い4】発行通貨数

  • リップル(XRP):1000億XRPがすでに発行済み
  • ビットコイン(BTC):2100万BTCで上限。80%が発行済み。

ビットコインは発行通貨数が2100万BTCと定められており、現在では約80%が発行されています。

発行数量は上記のように逓減していくように設計されていますが、リップルの場合は1000億XRPがすで発行済みです。これ以上増えることはありません。

またXRPの大部分を、リップル社が保有しているという事実を見過ごすわけには行きません。1000億XRPのほぼ半数がリップル社によって握られています。詳しくは下記のリンクで解説していますが、リップル社はXRPを毎月大量に売却しており、これがXRPの上昇を妨げている一因でもあります。

XRP(リップル)の売り圧がどれだけすごいのか? 価格上昇が難しい根拠

まとめ

リップル社とXRPについて中立的に包括的に解説していきました。

多くの記事は、リップル社が提供する製品の将来性や、銀行との華々しい提携について大々的に報道し、XRP価格にポジティブな影響を与えるかのように解説しています。しかしXRPを使用するリップル社の製品はxRapidのみであり、小さな銀行のみしか採用していません。

さらにはxRapidの普及が仮に進んだとしても、XRPは中間通貨という特性上、銀行が保有し続けるメリットはありません。また、リップル社によって具体性のあるプランが提示されているわけでもありません。

よって現時点ではリップル社はXRPを売却することによってのみ、利益を生み出しており、事実上のXRP発行体であり「パンプ&ダンプ」スキームとなっていると言わざるをえない状況です。

もしXRPに投資をしようと考えているのであれば、間違いなくXRPよりもリップル社の株を購入することをおすすめします。

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