ビットコインは貨幣機能を代替するのか? 本質的な価値を考える

ビットコインは「ただの投機商品」だという人が多くいますが、仕組みを正しく理解した上での発言なのでしょうか? 今回はビットコインへのいくつかの批判に対して、貨幣機能の本質的な価値から考えていきます。(いつもとは少し毛色が違う記事になります。)

貨幣とは

まずビットコインの本質的な価値を語る上で、私たちが普段使用している「貨幣」というものを明確に、概念として理解しなくてはいけません。wikipediaには貨幣は下記の通り3つの機能を有していると書かれています。

物やサービスとの交換に用いられる「お金」を、経済用語では貨幣、または通貨と呼ぶ。貨幣とは、経済学上は、価値の尺度、交換の媒介、価値の蓄蔵の機能を持ったものの事である。

wikipedia(貨幣)

貨幣の価値とは

  1. 価値の尺度
  2. 交換の媒介
  3. 価値の貯蔵

これらをより強固に持つものが価値ある貨幣であると言えます。

最も信頼されているUSD(アメリカドル)は、1.価値の尺度に適していますし、USDで交換できないものはほぼない(2. 交換の媒介)ですし、破綻のリスクも限りなく低い(3.価値の貯蔵)ので貨幣として優れています。

「ビットコインは実用がない」という批判

よくあるビットコインへの批判として、「実用性がない、使えない」というものがあります。実用性、つまるところ貨幣機能の「交換の媒介」として劣っているというものがあります。

ビットコインへのこれらの批判は、大きく二つに分けられます。

1つ目が、送金手数料が高く使い物にならないという批判
しかし、この手数料はSegwitを採用するだけで、だいぶ下がります。多くの仮想通貨の取引所がSegwitを採用していません。その状態で「高い!」と批判するのは如何なものかと思います。Segwitを採用すれば、国際間送金は、銀行を利用するより安く・そして速くなります。
またLightning Networkにより、手数料がほぼかからずに少額決済も可能となります。より高額な国際送金と少額決済が可能になれば、貨幣としての価値がより強固になるはずです。

2つ目が、実店舗で使えるところがないという批判
これに関しては、上記のLightning Networkと深く関係してきます。実店舗では「素早く」「手数料が安く」決済ができることが求められます。Lightning Networkが実現すれば、数秒で手数料がほぼゼロで決済が可能になります。クレジットカードは店舗側に膨大な手数料を請求するわけですから、店舗側が無料で利用できるビットコイン決済が実現されれば一挙に採用店舗が増えると考えられます。

「Lightning Network自体が実現不可能じゃないか」「少額決済を実現する仕組み自体がビットコインの仕組みでは難しいのではないか」という批判なら理解できます。多くの批判記事が、現状を批判し、未来のことを考えていないように感じます。ビットコインは完成された仕組みではなく、これから作り上げていくものです。

現状、Lightning Networkの最終版がテスト運用を成功させています。下記記事をご参照ください。

ライトニングネットワーク最終版がビットコインでのテスト運用を成功

価値の貯蔵に関して

貨幣のもう一つの価値として「価値の貯蔵」があります。ビットコインは「価値の貯蔵」には非常に優れた仕組みです。現状これだけ価格が乱降下していますから貯蔵には向いてないのは、確かにそうなのですが、分散型台帳(P2P)の仕組みが、他の貯蔵手段「法定通貨」「ゴールド」よりも優れています。

金(ゴールド)は埋蔵量(供給量)によって価格が変動します。近年「ダイヤモンド」が非常に多く採掘できることがわかり価格が下落しています。金(ゴールド)も同じで、仮にアフリカの大地で金が大量に眠っていることがわかれば、価格は急落するでしょう。
「法定通貨」に関しても、供給量を中央政府がコントロールしていますから、価格の変動を我々は意識せずに生活をしていますが、価値は大きく変動しているわけです。グローバル企業などは強く影響を受けます。

ビットコインは、供給量は2100万BTCしか供給されないことが決まっています。これが何を意味するのかというと、「ゴールド」や「法定通貨」よりもはるかに優れているということです。供給量が中央機関や、採掘技術の進歩によって変動するリスクがある「ゴールド」や「法定通貨」よりも、供給量が制限されたシステムの方が優れていることは自明です。アップルの創業者のウォズニアックもビットコインのがゴールドよりも優れていると言っています。

もう一点補足すると「法定通貨」自体が信用できない国の人は、紙切れになる可能性がある自国通貨が貯蔵手段として優れているはずもなく、そう言った国の人の多くはビットコインに価値を感じるでしょう。

仮想(デジタル)だから・・という批判

これに関しては、日本人の現物崇拝主義かたたったものであるのか、よくわからない批判です。
そもそも仮想という名前がよくないと思っています。仮想通貨ではなく、少なくとも暗号通貨、P2P通貨、分散型管理通貨として欲しいです。サトシナカモトの原文のタイトルは「P2P electric cash system」です。

銀行に預けているお金であれ、中央サーバーで管理されているデータにすぎません。中央サーバーがハッキングされたら、あなたの資産は無くなります。ビットコインは世界に散らばったノードが分散して管理しています。ノードは増え続けますから、まるで生物のように一部を消しても生き返ります。例えば、世界に存在する「ハエ」を全て消せるでしょうか。一部は殺すことができても、絶滅させることができないように、ビットコインも消すことは現実的には不可能です。

価値の尺度について

ビットコインは貨幣機能の「価値の尺度」として優れているとは現状は決して言えないですが、それは価格が大きく変動している今の時期だからです。価格の安定は流動性に依存しますから、多くの資金がビットコインに流れ流動性が高まることで価値尺度として安定的に機能するでしょう。

決済処理の安全性に関して

決済処理の安全性に関しては、ビットコインは他のアルトコインと比較して非常に優れています。
その理由は、ブロック生成時間が10分という、長い時間をかけているからです。ブロック生成はハッシュパワーを使いランダム文字列の探索を行うわけですが、この生成時間が短いということはハッシュパワーが小さくてもブロックを作れるということです。決済スピードの速い他のアルトコインは、セキュリティ面で劣ります。この生成時間が長いというだけでビットコインを批判するのは、貨幣価値の一面のみを抜き出した批判にすぎないです。

実際、ライトコインやモナコインに関してはブロック生成が非常に短く、つまり貨幣機能の「交換の媒介」としては優れています。しかしセキュリティ面で劣るため「価値の貯蔵」には不向きです。

将来の見通し ゴールド価格と比較して

金(ゴールド)価格と比較した場合、ビットコインは1/30ほどです。貯蔵価値として金(ゴールド)より優れているにもかかわらずです。また「交換の媒介」としての機能も、Lightning Networkの登場で大きく強化されると予想されているにもかかわらずです。ビットコインの市場価値は、まだまだ発展段階でありこれからも上昇すると予想されます。長期的に見て下がる理由は、私個人の意見としてはほとんどありません。

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